古都鎌倉の守り神として、街の真ん中に鎮座する鶴岡八幡宮。
あまりにも定番の名所なので最近行っていませんでしたが、久々にお詣りしたくなりました。
長距離歩きまわるのに適していない猛暑もあり、この日はピンポイントで鶴岡八幡宮をじっくり周ってみることにしました。きっと境内の池の蓮も見頃でしょう。
鎌倉駅を降りると、すでにカンカン照りの暑さ。
まずはひと息。小町通り入ってすぐの老舗の喫茶店、イワタコーヒー店で朝食代わりのバナナジュースを飲んでから向かいました。
分厚いホットケーキと奥の全面に眺められる裏庭が人気のお店です。朝9:30から開いているようです。


由比ヶ浜から真っすぐ続く若宮大路。鳥居から先は段葛と呼ばれています。
左右の道路から一段高い参道は並木道になっているおかげで涼しいので、参拝の際はぜひこちらを。
10分ほどで到着です。炎天下のなか、今日もたくさんの参拝者で賑わっていました。
本宮へと直線で続く広い参道。子どもの頃毎年家族で初詣に行って、2時間並んで参拝したのを思い出します。
ちょうどこの日は、半年に一度の大祓式という神事が執り行われていました。
お祓いは申込みが必要ですが、茅の輪は誰でも自由にくぐることができました。


紫陽花の花手水はとても清涼感があり目に優しい。
61段の大石段を上り、大臣山に密着するように建てられた本宮へ。


ごく個人的な感覚だけれど、ここに来ると、いつもずっとここを探していたような、去るのが名残惜しいような不思議な気持ちになります。
迫ってくるようにぴたり後ろに控えたその山から強いパワーを感じるのかもしれません。
焦点がピタリと合ったような嬉しさ。もっと奥がありそうな。探していた場所を見つけたような。
帰りたくない、まだここにいたい、もっと近くに行きたい、
そう思ってしまうのはなぜでしょう。未だにわかりません。
何にせよ、ここは特別な場所です。
それと本当は、鶴岡八幡宮は暗くなってからの方が良いです。
神社は、特に朝早い時間に行きたい所の方が多いのだけれど、鶴岡八幡宮は辺りが暗くなり始めてからの方が集中して参拝できます。
なぜそう感じるのか、それもよく分かりません。スピリチュアルには疎いので、完全に自分の好みだけで言っていますが。
本宮をお詣りした後は、広い境内にいくつかある末社をまわります。
参道を挟んで向かい合うのは、源氏池と平家池。池の中の島の数で、平家=4(死)、源氏=3(産)を表しているそうです。なんかすごいですね。執念というか。
平家池のほとりに、鶴岡ミュージアムというものができていました。かなり新しそうな建物です。いきなりモダンな雰囲気で、となりにはカフェまで併設されていました。
『大河ドラマ館』という催し物が開催されていました。来年の1月までやっているようです。
国宝館は展示替えのため休館でした。残念。


鶴岡ミュージアムと池を挟んで向かいに、風の杜という和カフェレストランがあります。せっかくなのでひと休みがてら入ってみました。
こちらも新しく、白を基調とした明るくゆったりとした雰囲気の店内。
ちょうど窓側の席に座れました。一面の窓ガラスから平家池の蓮を眺めることができます。贅沢。
お値段も少し贅沢で、ぜんざい900円。甘味がメインですが、食事は『鎌倉うどん』というものが3種類ほどありました。
甘い甘いぜんざいと絶景の眺めで猛暑の疲れを癒やしました。
涼しい場所から見る蓮池は最高です。


午前中いっぱいかけて、鶴岡八幡宮をすみずみまでじっくり拝観しました。
昔から変わらないところ、新しいところ。伝統の中に進化を抱えた鎌倉を代表する神社は、やはりどこよりも安定した力強さがありました。
なぜか遠くへ歩くよりも、パワーが要りました。
今度は念願の暗い時間に、また参拝したいな。