ふんだりけったりだった。悲しくて泣けてきた。とても鎌倉日和とは言えない日。
イヤなことは重なるものである。
自分をとり囲む世界の全てが敵に見えて、自分が誰からも必要とされてないと感じ、自分のせいで大切な人たちを悲しませていると思う日が、1年に1回くらいはある。
でも少なくとも鎌倉に会えるし、ちゃんと天気はいいし、行ってみたかったお店の予約もとれてる。
休日にやりたい事は、今日、全部叶えられるのだ。
そう思って西口を出たら、市役所通りの向こうに鎌倉の山が見えた。
ぐっときた。
いつにも増してセンチである。
こんな日に限って、無理をおしていつもより早く家を出たのに電車のトラブルでいつもより時間がかかってやっと着いた。そしたら江ノ電が発車直前で、珍しくグッドタイミング!と乗換改札を走り抜けようとしたら、残高不足でゲートが閉まった。
チャージしてる間に江ノ電は発車してしまった。
気持ちを切り替えて鎌倉駅付近でコーヒーを1杯飲むことにした。
御成通りを入ってすぐの THE GOOD GOODIES に行った。
鎌倉散策の前に寄るのにちょうど良いコーヒーショップだ。
ホットコーヒーとコーヒーロールの朝食をとる。
1年ぶりに寄ったけど、1年前と全く同じメニューを食べて、少しほっとした。
さあ出発。
葛原岡・大仏ハイキングコースの長谷大谷戸口に向かう。
大谷戸口は分かりにくい。主要道路に案内が出ていないのだ。
鎌倉駅西口から真っ直ぐのびる市役所通りを進み、トンネルを2つ越えつつ1キロ程。長谷大谷戸交差点の付近に、銭洗弁財天と高徳院などを示す表示が出ている。
ここを、何も表示されていない右に曲がる。
静かな住宅街の中しばらく進むと、今度はハイキングコースを記した表示が出てくる。右に入って行けば入口。この大谷戸口はグーグルマップにも載っていない。
大仏の高徳院方面に歩くので、コースの3分の1くらいをかじるイメージ。
細い道をしばらく登ってゆくと、下に佐助稲荷神社が現れるが、降りることはできない。
さらに進むと、本道の合流地点。銭洗弁財天方面と高徳院(大仏)方面に分かれているので、高徳院の方の左へ。
高低差がなく、歩きやすく整えられた山道が続く。
木立の連なりを眺め、鳥の声に包まれる。
無意識が浄化される。
ものすごくゆっくり歩いたので大仏坂口まで40分くらいだったけど、さくさく歩けば20分くらいだと思う。
ほんの少しでも、自然の中を歩いてリフレッシュできた。
ハイキングコースを出たら、高徳院はすぐそこだ。
拝観料は300円。
秋晴れの真っ青な空をバックにした大仏さまは、今日も素晴らしくかっこよかった。
もうそれだけでありがたい。
大仏さまの前で手を合わせても、自分と向き合うことなんてできない。
頭の中いい感じに空っぽになって、今日という日をありがとうございます、と感謝の言葉しかでて来ない。
スターって、存在がありがたいのだ。